しかし、現在でも香港にはイギリスのパスポートを持つ人々がいるのをご存知でしょうか。
といっても、正式なイギリスのパスポートではなく、British National Overseas(BNO、イギリス海外国民)という、イギリスが香港に残した置き土産的なものです。
HKSAR(香港特別行政区)旅券(左)とBNO旅券(右)
BNOの見開き最初のページ United Kingdom of Great Britain and Northern Irelandの文字がある
(上2枚の写真は知人より提供)
返還以前の香港では、British Dependent Territories Citizen(BDTC、イギリス属領市民)というパスポートを使っていました。
しかし、1984年12月の中英共同声明により、香港が中華人民共和国の特別行政区になることが決まると、香港政庁は香港の民主化に着手し始めます。
その一環として、 BNOの申請を受付し始めました。
今の20代半ばくらいの子供までなら、このパスポートを保有している人がいます。
一回受領してから絶え間なく更新すれば、一生使える代物です。
更新を一回でもしないと、公職に就いている人(教師、医者、公務員など)のサインがなければ更新をできないそうです。
こちらの記事では、BNOの更新者が急増したということを紹介しています(2015年当時)
http://www.recordchina.co.jp/a107413.html
返還後20年の間にいろいろなことがありましが、記憶に新しいのは2014年に起きた雨傘革命(Umbrella Revolution)です。
梁振英(C.Y. リョン、Leung Chun-Ying)行政長官になってからが特にあからさまな中央政府寄りな姿勢を見せているような印象です。
今年は行政長官選挙ですが、少しでも中央政府に物が言えるような候補になってもらいたいものです。
1994年,1995年,1997年のBNO申請期限の広告
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